先日、勤務中に子供が転んでおでこをぶつけたんこぶになってしまったとご丁寧に先生から連絡をいただきました。
「たんこぶ」は皮下血腫と呼ばれ、皮下組織内に血液が固まっている状態を指します。
表面の皮膚は膨らみを持ち、赤から紫色になります。触ると硬く、およそ1~2週間で自然に吸収されます。
たんこぶができたらまず数十分は冷やすことが大事です。
その後は、たんこぶの自然吸収を待つことになりますが早く吸収させたいとき、痛みを取りたい(取ってあげたい)ときは
治打撲一方という漢方を併用されることをおすすめします。
たとえば、今回の場合ですと
子供が約10kgですので、1日量はおよそ1.8g
(3回に分ける場合は1回0.6g)
ミルクに混ぜてその日の夜に飲ませました、
翌日には腫れと赤みはだいぶひいていました。(上が受傷当日下が受傷翌日 画質が悪く
すみません)
子供が打撲した場合、泣いたら大丈夫というのは迷信です。その後に意識障害などの症状が出てくる場合もありますので頭を打った後は、
数日間は注意して子どもの様子を見ることも忘れないようにしましょう(私もたんこぶ程度だと忘れがち、、)
治打撲一方は、内出血(東洋医学でいうと
瘀血 血の滞り)を改善する作用がある漢方薬です。
もともとは戦国時代の軍医たちが打ち身に対する処方として考案し、秘伝レシピとしてうけつがれていたという日本で考えられた漢方薬です。江戸時代の医師 香川修庵がそれを本にまとめ今日にいたります。(ざっくりまとめました)
香川修庵先生の本には
古傷には治打撲一方にブシ(トリカブト 毒性はありません)を追加するとよいという記載もあるようです。面白い!
また、そもそも漢方薬を構成する生薬には 抗酸化作用があります。治打撲一方に強力な抗酸化作用があることを報告した論文もあるようです。
また、高木嘉子先生は臍の右横 1~2 横指に抵抗や圧痛を 認める場合に治打撲一方の適応が高くなると報告されています。瘀血の症状の現れと考えられますが、必ずしも圧痛がなくても有効なことも少なくありません。
ということは生理痛にも良いかも?
と考えました。
わたしの場合は超低容量ピルを内服しているので生理痛はかなり軽くなっていますが、
生理痛にロキソニンなどが内服できないような方は
ピルと治打撲一方の内服併用でもいいかもしれませんね!
こども漢方の話が気づいたら生理痛の話になってしまいました笑
当院のピル外来のご予約もお気軽お問い合わせ下さい。
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